イスタンブールの秋は短くて、ついこのあいだまで「暑くてかなわん」と口癖のように言っていたのに、もうすぐ冬がやってきてしまう。
夏には少なかったガラタ橋の釣り人たちもいっそうの賑わいだ。朝の暗いうちから丸一日、イスタヴリットがかかるのを待つ。バケツにいっぱいになれば、立派な夕飯のごちそう。船が行きかうこんなところで、と思うが、釣りには絶好の場所なのだそうだ。
そろそろ登場しはじめる冬野菜の代表選手がカリフラワー。煮込み料理によく使われる。一方、8月から楽しんでいたいちじくやぶどうはそろそろ終わる。本格的な冬支度に入るまえに、悔いの残らないように存分に食べておかなくちゃ。