ラク

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ラクRakı

ラク
干しブドウから作られる蒸留酒で、透明だが水を入れると白く濁ることから「ライオンのミルク」との呼び名もある。アルコール類の消費量の80%はラクだという説もあるほどで、トルコでは一番なじみの深いお酒だ。蒸留の技術を必要とするため、発酵酒のビールやワインが何千年もの昔から人類が作ってきたお酒であるのに比べれば歴史は浅い。

とはいえ300年ほども製造・愛飲されている。オスマン帝国時代には禁止と解禁が繰り返されたが、トルコ共和国になってから自家製は禁止され国が作るようになった。長年、専売公社Tekelが製造・販売してきたが、民営化され、Tekelを引き継いだMeyのほか、数社が製造している(たまに密造業者も捕まったりしているが…)。

干しブドウを刻み機にかけて水を混ぜアルコール発酵させる。それを沸かし蒸気を冷やして出来たアルコール度95%程度の液体にエチルアルコールを混ぜ、水で薄め、アニスを加えて再び蒸留する。わずかに砂糖水を加えて薄めたものを1ヶ月寝かし、フィルターで漉して瓶詰めにされる。

ラクの相棒は白チーズメロン。これらが揃わないとサマにならない。こってりした料理、とくに前菜のメゼによく合う。